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丸の内コットンクラブのベン・シドランと苗場フジロックのロキシー・ミュージックの夏

遠い昔に聞いたうろおぼえの話なので違っているかもしれませんが、

ボズ・スキャッグスとスティーヴ・ミラーとベン・シドランがテキサスだかでバンドをやっていて、
いずれロックの都サンフランシスコに進出します。

ニューヨークのラヴィン・スプーンフルを除いて
すべてのロック・バンドがシスコに集まっていたといわれる1960年代末のことです。

三人それぞれが西海岸で成功しますが、
中でいちばん小さく成功したベン・シドランがこういったというのです。

ボズには才能があり、スティーヴには財産があるが、ぼくには何もないからね。

スティーヴ・ミラーは牧場主の息子とかで確かに財産家のようですが、
才能も立派なものがあります。

1976年のキャピトル盤『フライ・ライク・アン・イーグル』なんて、
大人のロック(当時はそんなこといいませんでしたが)の大傑作では。

Fly Like an EagleFly Like an Eagle
(1991/08/05)
Steve Miller

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で、何をいいたいかというと、
何もないといっているベンの才能こそ凄い。

やはり76年のアリスタ盤『フリー・イン・アメリカ』なんて、
大人のロックを通り越して大人のジャズというか。
実にハイセンスな音楽であるという意味ですが。

フリー・イン・アメリカ(紙ジャケット仕様)フリー・イン・アメリカ(紙ジャケット仕様)
(2008/03/05)
ベン・シドランキティ・ヘイウッド

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そのベン・シドランのライヴ(丸の内コットン・クラブ)に行ってきました。
ベンと一緒にGO JAZZというレーベルをやっていたこともある吉成伸幸さんが誘ってくれたのです。

ペット、サックスにベンのピアノ・トリオという編成ですが、
1曲目はインストのブルースで、演奏後こんな解説をしていました。

ロスのキャピトル・レコード地階のスタジオで
友人のマイケル・カスクーナがテープを山と積んで試聴していたが、
これはその時に聴いたチャーリー・ラウズの未発表のブルースである。

ならば70年代半ばのことのはずで、
NYから遠征してブルーノートの発掘作業をやっていたカスクーナを陣中見舞いに訪ねたのでしょう。

この曲「リトル・シェリ」は、カスクーナが後にまとめた
グリーンウッド社版ブルーノート・ディスコグラフィーには、
ラウズが2度の未発表セッションで2度とも録音しともに消去される(rejected)、とあるのですが。

それはそれとして、
こういうことをステージで語るミュージシャンはベン以外知りません。
ベンは一流のミュージシャンであると同時に一流の批評家であり解説者です。

名高い「BLACK TALK」他の自著はもちろん、
ジャズ批評社の「ブルーノート・ブック」初版(1984年)にも、
いくつものレコード紹介を寄せてくれていますし、
日本に紹介された最初の本格的なルディ・ヴァン・ゲルダー(RVG)インタビューも、
ベンによるものです。(スイングジャーナル1984年3月号)

そのころのことですが、
ベンとカスクーナと故マックス・ゴードン(ヴィレッジ・ヴァンガードのオーナー)と一緒に、
セロニアス・モンクのビデオの試写を見に行ったことがあります。

試写の後マックスをヴァンガードまで送って扉をオープンするのを見届け、
近所のコーヒーショップで3人で巨大なピザを食べた記憶があります。

もしかしたら会うのはそれ以来かも。
そんなことないかも。

いずれにしても旧交を温め、ベンのオリジナルな音楽を楽しんだ晩でした。

半分は近作のボブ・ディラン集「Dylan Different」からの演奏です。
誰をカバーしても、それがディランであっても、ベンは実にまったくベンです。

Dylan DifferentDylan Different
(2010/01/11)
Ben Sidran

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「サブテラニアン・ホームシック・ブルース」を歌った後、
ディランの天才はこれだけ大量の言葉の歌詞を覚えていることだ、といっていました。
ディランはスタジオに歌詞のコピーを持ち込んだことがないそうです。

**********************

ディランのカバーといえば、
ブライアン・フェリーの『ディラネスク』(2007)という印象的な作品がありました。

ディラネスクディラネスク
(2007/03/07)
ブライアン・フェリー

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そのフェリーがフジ・ロックにロキシー・ミュージックを率いて来日します。
土曜日の最終ステージ。もう明日ではないか。
オリジナル・メンバーのフィル・マンザネラとアンディ・マッケイも参加。

ブライアン・イーノは来ないようですが、
新作『オリンピア』(10月予定)は全員集合の37年ぶりの再結成アルバムのようだ。

気がつけばもう夏の盛りです。
大人のロックな夏です。



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テーマ : 洋楽
ジャンル : 音楽

堂島リバーフォーラムの『ホリー・コール・トリオ」、そしてお好み焼の信じられない軽さ

堂島リバーフォーラムのホリー・コールに行きました。

2年ぶりの公演ですが、今回は大阪だけということなので。
写真で見るリバーフォーラムも川沿いのとても魅力的なスペースで、
こちらも実際に見てみたかったのです。

IMG_0667_convert_20100727025200.jpg


会場側面の大きなパネルにあるように、
ホリーのライヴは「堂島サマー・ライヴ」という3週末続く夏の音楽イベントのオープニングです。

ホリーといえば、ヴォーカル+ピアノ+ベースの個性的なトリオ編成でおなじみですが、
今回はサックスとドラムスを加えたクインテットでの来日で、
よりジャジーでヴァラエティのある楽しいステージを見せてくれました。

24日(土)のセット・リストは以下の通りです。

Invitation
Charade
Tango
Cry
House is Hounted
Down,Down,Down
Shiver Me Timber
Larger Than Life
Tennesee Waltz
Tea for Two
Closing Time
Train Songs
Shadow
Moon Glow
(encore)
Calling You
Holiday

前回よりシェイプアップし、声の調子もとてもよく、
サックスがオブリガートをつける「コーリング・ユー」(アンコール)は実に印象的でした。

音域の広い難曲なので、時にステージで歌わないこともあったのです。

イントロのピアノ数音で湧き起こった拍手にはぐっと来るものがありましたが、
ホリーにもそれ以上のものがあったのでは。

アルバム「コーリング・ユー」の発売は1991年。
セールスの数で決定する日本ゴールドディスク大賞の、
洋楽部門の新人賞を獲得しています。

コーリング・ユーコーリング・ユー
(1995/11/29)
ホリー・コール・トリオホリー・コール

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ちなみに最近作は2007年の「シャレード」。

シャレードシャレード
(2007/01/10)
ホリー・コール

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年内には新作録音の予定もあるようです。


今回の来日を実現した美女3人組「ホリー・コール・トリオ」をホールのロビーで記念撮影をしました。

IMG_0673s_convert_20100727025457.jpg


ホリーを挟んで左の古久保ひかりさんはリバーフォーラムの自主企画の責任者で、
今回のイベントの企画者であり実行者、というたいへんなやり手ですが、
またの顔ははジャズ歌手青紀ひかりなのだ!

IndigoIndigo
(2004/10/27)
青紀ひかり

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ホリーはひかりさんの憧れの歌手です。

右は今回のホリーの来日契約をまとめたニューヨーク在住のエージェント村田紀代子さんで、
ひかりさんのNY修行時代の「お姉さん」です。
ハンク・ジョーンズの晩年は事実上のパーソナル・マネージャーを務め、
5月16日にはNYのホスピスでハンクの手を握って最期を看取りました。


*************

ホリーやバンドの仲間たちと楽屋で歓談の後、
ひかりさんお気に入りのお好み焼き屋
「やきやき晴の花」
に行きました。

いかにも穴場という町(西区京町堀)の、
いかにも穴場というビルの2階にあるカジュアルなお店ですが、
信じられないほどおいしい。

選ばれた素材が丁寧に調理され、
主采はもちろん、オニオンスライスやお漬物にいたるまで、
ひとつとして工夫のない料理はありません。

お好み焼きやそば飯の「軽さ」も夢のようです。

名物コロコロ焼きと明石の真だこのしょう油バター焼き。
IMG_0675_convert_20100727023115.jpgIMG_0676_convert_20100727023303.jpg

あとは食べるのに熱中して写真ありません。

大阪市民も旅人も絶対のオススメ!





テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

「CD時代のジャズ名盤100」その1

「CD時代のジャズ名盤100」
を決める会合を開きました。
決めるといったって、誰もそんな権限持っているわけではないので、
正確には「提案させていただく」わけですが。

「ジャズ批評」誌10月発売号「ジャズCDベスト100」特集(だったかな)で提案させていただきますです、はい。

ぼくの他、出席者は以下の通りです。アイウエオ順。

岩浪洋三さん(ジャズ評論家)
菊田有一さん(ディスクユニオン役員)
後藤誠一さん(大ジャズファン医師)
斉藤嘉久さん(レコード・プロデューサー)
津下佳子さん((レコード・プロデューサー)
寺島靖国さん(ジャズ文豪またはジャズ喫茶店主)
松坂比呂子さん(ジャズ批評誌社長)
松坂ゆう子さん(ジャズ批評誌編集部)

九州の後藤さんだけは不在者投票というか、書面による参加であります。

ぼくは朝ジュネーブを出てフランクフルトで飛行機を乗り換え、
短い夜を通り抜けて早朝成田に着いたままだったので、
メガシャキ(だったかな)という眠気の覚めるドリンク剤2本を飲んで参加しました。

ずっと吉祥寺にいたのに眠いという寺島さんに予備の一本を差し上げましたが、
その結果ぼくらは夜中の3時過ぎまで、時に褒め合いもっぱら侮り合いながら、
10時間以上も共に元気に楽しく過ごすことになったのでした。

すごいなメガシャキ。

(お徳用ボックス)ハウス メガシャキ 100ml×30本(お徳用ボックス)ハウス メガシャキ 100ml×30本
()
メガシャキ

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さて、ジャズCD名盤100ですが、
ジャズの名盤選というとどうしても1950年~60年代に時代が集中します。

しかしここはLPレコードの黄金時代。
ここから始めてしまうと、話はジャズ(作品)の現在に至らないどころか身動きがとれません。

LP時代の古典は神棚に上げよう!
CDのCDによるCDのためのジャズを考えよう!

ではCD時代とはいつからか。

CDというメディア(乗り物)をLPよりも念頭において、
ディジタル技術を中心にして作品が制作(録音)されるようになるCD時代は1988年に始まります。

それ以降のベスト100を選ぼうではないか。
近年のものは評価が定着していないので、
まずは20世紀内の12年間で区切ろうではないか。

この作業は思いの他刺激的で楽しく、
かくて赤坂の夜はメガシャキ状態で一直線に3時まで更けていったのでした。

(続く)


↓主役はこういう作品だ。(ぼくにとって、ですが)

ニュー・ムーン・ドーターニュー・ムーン・ドーター
(1996/01/24)
カサンドラ・ウィルソン

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コーリング・ユーコーリング・ユー
(1995/11/29)
ホリー・コール・トリオホリー・コール

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WOWWOW
(1993/01/20)
大西順子トリオ嶋友行

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ミッドナイト・ブルースミッドナイト・ブルース
(1998/05/08)
ウイントン・マルサリス

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ドゥー・バップ(SHM-CD)ドゥー・バップ(SHM-CD)
(2009/06/24)
マイルス・デイヴィス

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Hand on the TorchHand on the Torch
(1993/06/21)
Us3

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アコースティック・ブギアコースティック・ブギ
(1995/07/19)
日野皓正&菊地雅章クインテット日野皓正

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

スイス⑦~氷河特急の事故に思う

深夜帰宅すると、氷河特急の事故のニュースが待っていました。

すでにすっかり浸かり直していた都会の気分が、今朝帰って来たばかりの山と谷の異国へ、
このような形で引き戻されようとは夢にも思っていませんでした。

先週ぼくが乗ったのはアンデルマット~クールという起伏ある1/4行程でしたが、事故はそれより東の比較的平坦なツェルマット~アンデルマットという半行程で起こったようです。

やはりあのような青空の下で事故は起こったものなのでしょうか。

アイガーやマッターホルン他、多くの登山家の命を奪ってきた山々の頂に手が届くようなところまで電車やロープウェイが連れて行ってくれるスイスは、いわば自然を舞台にした遊園地ですが、
そこには二つの危険が隣り合わせているように思います。

ひとつは、
交通システムが気楽に連れて行ってくれたからといって、その場所が気楽な場所とは限らない。
アイガー対面のフィルストという、ロープウェイが山頂近くまで連れて行ってくれる「気楽な」山から歩いて下山する途中、ぼくも小さな(まことに小さな)滑落を体験しました。

さらに天候さえ激変すれば、スイスのありとあらゆる観光地は遭難の舞台とも成りうることでしょう。
自然へのアクセスは準備されていますが、自然そのものが制御されているわけではまったくありません。

もうひとつが、
今回の事故に直結したであろう危険であります。
すなわち、本来ありえないルートをあの手この手で貫いていく交通システムというメカニズムそのものの危険。

スイスという遊園地の中で、氷河特急はクラシックに属する古いアトラクションのひとつで、危険度はジェットコースターに程遠い観覧車程度のものと素人目には見えます。

スイスには、はるかに恐ろしいアトラクションがそれこそ山のようにあります。
クライネ・マッターホルンに穿った亀裂のような竪穴まで氷河上を昇りつめていくグレイシャー・パラダイスのロープウェイなんて、その最たるもののひとつでしょう。

こうしたハイテク・アトラクション以前の古くからあるクラシックスは一見穏健ではありますが、
そこには老朽化という時間の罠があります。

スイスの登山鉄道の歴史は19世紀後半に遡ります。
氷河特急の運転も20世紀初頭に始まっているはずです。

毎日のように登山電車の歯車に齧られ続けるラックレールの重量を支える力も、メンテナンスは繰り返されているにしても、当初の漲った力と比べるべくもないでしょう。
あるいはメンテナンスそのものも、道なき山奥や谷底を走るレールのどこまで、どれだけ頻繁に行きわたるものなのでしょうか。

以上はスイスの旅の間、ぼくが折に触れて感じていたことなのですが、
今回の事故に際しあえて書きとめておくことにしました。
事故原因等の詳細はまだ伝わってきていません。

亡くなられた方のご冥福と、怪我をされた方々の一日も早い回復をお祈りします。

テーマ : スイス
ジャンル : 海外情報

アルプスの山頂でワン!と吠える⑥~アイガー見物のベスト・ルートはどこか

④⑤でレポートしましたように、
ツェルマットのマッターホルンは完全「開チン」状態でしたが、

ではアイガーはといえば、
グリンデルワルトから東北壁は見せてくれる(③参照)ものの、
北壁に直面するクライネシャイデックまで登ると
(あるいはユングフラウヨッホからクライネシャイデックまで下りると)
必ず雲隠れしてしまうというという日々でありました。

ユングフラウヨッホからは、
メンヒに隠れてどこからもアイガーは見えません。
もったいないことです。

クライネシャイデックの駅のはずれより。
北壁がわずかに雲から透けて見えますが。
IMG_0383s.jpg

以下は翌日。
左のバルンガ((C)円谷プロ)状の怪しい雲の後がアイガー北壁です。
IMG_0403s_20100722072715.jpg
IMG_0407s.jpg
駅を挟んだ対面の丘を登るほどに、
右手ユングフラウ(若き乙女)さえ姿を露わにしているというのに。

丘の上り口の看板。
この看板の後に、看板に描かれているように見えなければいけません。
IMG_0414s.jpg


「天気待ち」の間に
クライネシャイデックの駅の食堂(とてもオススメ)で「うどん」を食べました。
行者ネギの刻みがのっただけの素うどん(どうしてもうどんを、という人にだけオススメ)ですが、
七味唐辛子がしっかり用意されています。

IMG_0378s.jpg

しかし「ナナミ」とは何か?
この七味はホントにSB製なのか?
であればSBはいったい何を考えているのか?
ヨーロッパ市場のマーケティング戦略なのかナナミ?

このナゾは一向に解けないまま、
北壁を覆う雲も結局晴れないまま、
本題は次回へと繰り越されます。

とても眠くなってしまったので。


(続く)












テーマ : スイス
ジャンル : 海外情報

プロフィール

雑木林進&ぽぽぱんち

Author:雑木林進&ぽぽぱんち
日々の旅人とその番犬たち。
1986年、ジャズ批評誌掲載の「50年代はなぜエライ」「『ジャズ大名』におけるジャズ・フェスティバルの生成」などでスルドくデビュー。2010年より、同誌に編集部新着本全紹介「ジャズは手に取って読め!」連載開始。新ジャズ雑誌「ジャズジャパン」創刊号(2010年8月)より、古今東西ジャズ本紹介「ジャズは本棚に在り」連載開始。
aka 行方均(レコード制作者)
最近の一句;
本積んで/読み齧る人/齧る犬
墨東の/タワーひとりで/たけくらべ

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